Ⅱ幕間 部分台词存档
Ⅱ的时候特别确认了一下,和闪1的时候一样,クロウ还是存在“オレ”与“俺”的分场合使用的状况。クロウ和リィン提过去的时候,2本篇之中与仙贝组对话的时候,全部都是“オレ”。然后到其他则都是“俺”。
越考虑这种自称写法的用意,越会陷入クロウ沼。(……
Ⅱ幕間 クロウの過去
リィン:(考えるんだ、リィン・シュバルツァー。何とかみんなとは再会できたけどエリゼと殿下は捕まったままだ……。この状況で、俺に何ができる? いや——”俺たち”はどうしたいと思っているんだ?)
クロウ:フフン。悩んでるみてーだな。
リィン:………………………
…………何の用だ……?
クロウ:そんな顔をするなって。お前のことだから、クソ真面目にあれこれ考えてるかと思ったが……案の定だったみてぇだな。
リィン:っ……余計なお世話だ。
……こんな所で油を売っていていいのか? 貴族連合軍の《蒼の騎士》……ずいぶん活躍してるそうじゃないか。
クロウ:ま、人気者は辛いってヤツだ。お前が仲間になってくれりゃあそのあたりの負担も半分にできる。というわけで、迷ってないでとっとと決めちまえよ。
リィン:って、そんな簡単に決められるわけないだろう……! そもそも、誰のせいでこんなに悩んでいると——
なんだ、それ?
クロウ:メシだよ、メシ。ちょっとばかり早いが早めのランチとしようぜ。
————————
リィン:ハンバーガーにフライドポテト、オニオンリング……
……てっきり、昨日の夜みたいな宮廷風の料理かと思ったよ。
クロウ:なんだ、そういうのが好みか? だったらコックに頼んでちゃっちゃと用意させるか。
リィン:いや、その必要はない。ハンバーガーも美味しそうだしありがたくご馳走になるさ。
クロウ:おう、喰え喰え。
リィン:これは……普通のハンバーガーじゃないんだな。白身魚のフライを挟んでいるのか。
クロウ:フィッシュバーガーってやつだな。なかなかイケるだろ?
リィン:ああ、タルタルソースもちょっと珍しい味付けで……
モグモグ……いや、これは凄く美味いな。
昨夜の立派な料理よりも個人的には好きなくらいだ。
クロウ:お気に召したようで何よりだ。久々に厨房で腕を振るった甲斐があったぜ。
リィン:え……これ、クロウが作ったのか!?
クロウ:ま、さすがにシャロンさんの足元にも及ばないけどな。オレの故郷——”ジュライ”のソウルフードみたいなもんだ。
リィン:あ………
【クレア:帝国解放戦線リーダー、《C》——
いいえ、旧《ジュライ市国》出身、クロウ・アームブラスト!】
クロウ:そういや、ヴィータのやつが妙な“実況”をしたみてぇだが……
ちょうどやり取りを見ていたのか。
リィン:ああ……
ジュライといえば、8月の特別実習でB班が向かった北西の経済特区……
【アリサ:B班の行った《ジュライ特区》ではそういう話は無かったわね……
まあ、帝国政府の直轄地だから貴族が治めている場所じゃないけど。
ガイウス:たしか8年前に併合された地域だったか?
クロウ:ああ、特に揉めることなく帝国領になったパターンだな。
沿岸地域の経済特区になってなかなか賑わってたぜ。】
リィン:クロウは……自分の故郷に行ってたんだな?
クロウ:ああ、偶然にもな。
街並みも結構変わっちまったから少しばかり戸惑ったが……
懐かしかったのは確かだぜ。
リィン:……………………
——ずっと、気になっていたんだ。クロウがどうして《帝国解放戦線》に入ったのか。どんな事情で、オズボーン宰相にあれほどの憎しみを向けたのか。
クロウ:……………………
リィン:——教えてくれ、クロウ。
クロウが辿ってきた道……ジュライがどういう場所で、クロウがどう過ごしてきたか。士官学院に入って、会長たちと知り合うまで何をしていたのか。
クロウ:ハッ、野郎の過去なんか詮索したって面白くねぇだろ。そういうのは、Ⅶ組の中の気になる子くらいにしとけよ。
アリサか? ラウラか? 委員長ちゃんにフィーあたりか? おっと、まさかミリアムってことは——
リィン:知りたいんだ、クロウ。今度こそ……50ミラの利子代わりだ。
それを知らない限り、俺は、俺たちは先に進めないと思うから。
クロウ:……お前………。
リィン:クロウ……。
クロウ:言っておくが、そんな大層な話じゃねえぞ?
お前の過去に較べりゃ、こんなモンかっていうくらいの平凡で、ささやかな昔話……
それでもいいのかよ?
リィン:ああ……
……それが知りたいんだ。
教えてくれ、クロウ。
クロウ:ったく……
……ま、よくある話さ。歴史の教科書あたりにはそれこそ幾らでもありそうな……
そのまま忘れ去られちまってもおかしくないような話だ——
『ジュライ市国』——。
ゼムリア大陸の北西沿岸部に位置し、帝国西部、ノーザンブリア、レミフェリアとの海上貿易で繁栄してきた都市国家。
人口は15万人程度……規模としてはささやかなモンだ。
その分、周辺国から絡まれもせず、適当に上手くやってきた……そんな幸運な都市国家だった。
——20年くらい前までは。
ノーザンブリア大公国で起きた国土が塩に侵食される異変……
通称『ノーザンブリア異変』以来、北西沿岸の交易は大幅に縮小した。
それなりに豊かだったジュライも目に見えて衰退を始めていった。
——それでも歴史のある街並みやら北海の漁業資源なんかがあったし、七耀石の鉱山もあったからな……
そういったものを有効活用しながら隣国のノーザンブリアを支援しつつ、徐々に交易圏の回復を狙う……
それがオレの祖父さん——当時のジュライ市長の考えだった。
ジュライ市国、最後の市長。
頑固だが茶目っ気もあって市民の誰からも慕われていた老人。
早くに両親を亡くしていたオレにとっては唯一の肉親で……
色々なことを教えてくれた“師匠”とも言える存在だった。
お前の老師と同じようにな。
——10年前のことだ。
もうひとつの隣国——エレボニア帝国の政府がある一つの提案をしてきた。
帝都からの鉄道網を延長してジュライまで直接通すってな。
元々、海運中心の街だったが巨大な帝都と鉄路で繋がれれば新たな活路も十分見出せる。
市議会の賛成に押し切られて祖父さんは結局、その提案を呑んだ。
わずか1年で市国は息を吹き返し、街はかつてない賑わいを見せていった。
だが……それは巨大な帝国資本がジュライに流れ込むのと同義だった。
市国の土地や建物は買い漁られ、あらゆるものが投資の対象となり、誰もがミラ儲けに沸く——
クロスベルでも起きていたらしいが、ジュライでは対抗勢力が存在しなかった。
祖父さんは危機感を覚え……色々と対策しようとしていたらしい。
そんな中——ジュライへの鉄道路線が何者かに爆破された。
一刻も早い復旧が叫ばれる中——帝国政府がそれに“待った”をかけた。
『ジュライは余りにも安全保障体制が脆弱』『帝国資本も全て引き上げる』——
誰もが騒然となり、関連株は暴落し、犯人も判らぬまま市国は混乱した。
そんな中、ヤツが……
就任3年目の帝国政府代表、ギリアス・オズボーン宰相がジュライに直接乗り込んできたんだ。
そして——こんな提案をしてきた。
【オズボーン:鉄道復旧と、今後の警備は帝国正規軍が全て受け持とう。
代わりにジュライは栄えある帝国の一員となり……
今後は《経済特区》として更なる発展を遂げてもらいたい。】
——よくよく考えりゃ、余りにタイミングが良すぎる提案だ。
当然、祖父さんは警戒して様々な対抗策を打ち出そうとした。
だが、一度味わった繁栄の果実は忘れられないのが人間ってモンだ。
有力商人が多かった市議会はその提案に真っ先に飛びついて……
関税撤廃やら、特区としての税制優遇やらをチラつかされて市民の多くもその気になっていった。
——そんな中だった。
祖父さんに、鉄道爆破事件の容疑が掛けられたのは。
ジュライの伝統を誰よりも愛し、市民の誰からも慕われていた老市長。
だが、市議会からは糾弾を受け、踊らされた市民の一部からは謗られ……
そうして祖父さんは市長を辞職し、ジュライの帝国への帰属が決定した。
祖父さんが辞めた、その日のうちに。
リィン:……………………
クロウ:ちょうど8年前のことだ。
祖父さんが悪くないのは誰もが判っていた。
鉄道爆破を仕掛けたのが本当は”誰”だったのかも。
だが、皆で見て見ぬフリをしたってわけだ。
……な、よくある話だろ?
リィン:クロウ……
………………………
その後、お祖父さんは……?
クロウ:ああ、ポックリ逝っちまったよ。
リィン:っ……!
クロウ:市長を辞めてから、鉄道爆破の件は結局うやむやになっちまってな。
楽隠居を決め込んでから半年後に身体を壊して、あっという間だった。
まあ、なんつーか糸が切れちまったんだろうな。
リィン:……………クロウ……………
クロウ:——さっきも言ったが、早くに両親を亡くしたオレにとって肉親と言えるのは祖父さんだけだった。
ダチや知り合いは多かったが……全部捨てて13でジュライを去った。
各地を流れ、色々と手を染める中——カイエンのオッサンと知り合った。
まあ、スポンサーってやつだ。
そうして、同じようにはみ出しちまった連中を集めて——
16の時に《帝国解放戦線》を作った。
ギデオン、スカーレット、ヴァルカンとはその時以来の知り合いってわけだ。
そんな中、カイエンの所に出入りしていたヴィータに導かれて……
海都オルディスの地下に眠っていた蒼の騎神——《オルディーネ》と邂逅した。
お前とは違って、たった一人で似たような試練を潜り抜けて……
そして蒼の起動者(ライザー)として認められた。
それが3年前のことだ。
そして——全ての準備を終えてから自分の経歴を完璧に偽装して……
オレは帝都に程近い、“大帝ゆかりの士官学院”に入学した。
全ては計画のために——“鉄血”の首を獲るために。
リィン:……………………
クロウ:おいおい、立場が逆だろ。
どうしてお前がそこまでヘコんでやがるんだ。
リィン:……そう……だな…………
クロウ:ったく……
——別に鉄血の野郎が”悪”だと言うつもりはねぇ。
リィン:え……
クロウ:ただまあ、祖父さんがヤツに“してやられた”のは確かだ。
祖父さんの仕込みで、チェスやらカードゲームは得意だったからな。
そうなると“弟子”としては師匠の仇を討ちたくなるってモンだろ?
リィン:クロウ……
クロウ:帝国に存在する歪み……それを鉄血が拡大してるのは確かだった。
それらを見極め、最大限に状況を利用し、乾坤一擲の一撃で勝負(ゲーム)を制する。
ジュライが今、平穏であるのを考えると……
勝負事の“後始末”——内戦を終了させて、帝国に平穏を取り戻す必要もあるだろう。
だから——そこまでがオレの“勝負”ってヤツだ。
リィン:あ……
………………………
クロウ:……お前がオレに引き摺られる必要はねぇ。
ルーファスの旦那も言ってたが、何のために剣と力を振るうのかちゃんと考えておくんだな。
何よりもお前自身のために。
リィン:クロウ……
クロウ:さてと、長居しちまったな。
一応、お前は“客人”扱いだ。
お偉方も帝都に戻る頃合いだし、せいぜい好きに過ごすといいだろう。
リィン:え……
………………………
クロウ:ま、わざわざ見張りは付けねぇから脱出したけりゃ勝手にするといい。
ただし——オレはもちろんだが、結社に西風の連中、ヴァルカンにスカーレットまでいる。
全員を振り切れればの話だがな。
リィン:くっ……
クロウ:そうそう、2階の《主賓室》にはとびきり可愛い“ゲスト”もいる。
訪ねてやったら喜ぶだろうからせいぜい顔を出してやるといい。
ま、他の子に妬かれない程度にな。
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